先日、フェリーで夫と韓国旅行に出かけたときの話。
コンビニでちょっとしたハプニング?があったので、備忘録がてらまとめておく。
韓国では「T-money カード」というプリペイドカードがあるらしく、地下鉄やコンビニでの支払いで便利だと聞いた。
だから、韓国に着いてすぐ、港のコンビニで購入することにした。
「T-money カード」のチャージはコンビニでもできる。
だが、私たちは一切韓国語を話せない。
だから、コンビニでは「T-money カード」を買うだけにして、地下鉄にあるチャージ端末を使おうと思っていた。
しかし、いざレジにT-money カードを持っていくと、おばさま店員さんがレジ先に張り出されている「T-money カードはチャージが必要です」とあらゆる言語で書かれている紙を指差した。
そして、「いくらチャージするんの?」という雰囲気で私たちのアクションを待っていた。
ここは観光客が多い港。どうやらこの手の対応に慣れているようだ。
「チャージ不要」と伝える能力もない私たちは、アワアワしながら急いで財布から現金を取り出して渡した。
そしたら手際良く外袋を外してチャージしてくださり、韓国旅行一つ目の関門をなんとか突破した。
ーーーー
韓国旅行の帰りも同じ港を利用した。
T-moneyカードには日本円にして600円ぐらい残っており、現金もいくらかあった。
「残っている現金の一部をT-moneyカードにチャージしてもらって、それで払おう」と思った。
だから私は「チャージしてください(「チュンジョネ ジュセヨ)」という韓国語を調べ、椅子で休んでいる夫を置き、一人であのコンビニに行った。
韓国語は全然だが、このくらいならコミュニケーションを取れる気がしたのだ。
そして、お菓子やジュースを選んでレジに向かった。
店員さんは学生か20代前半ぐらいの若い女性だった。
商品を置き、レジでスキャンしてもらう。
お支払いのときに、お金とカードを渡し、つたない言葉で「チュンジョネ ジュセヨ」と声かけしてみる。
しかし、これがまるでダメだった。店員さんは混乱した。
「このお金とカード、何をどうしたらいいの?」というような戸惑いが感じられた。
韓国語で何か言っていたが私は分からず、首をかしげる。
不覚にもスマホはカバンの中。狭めのコンビニでレジはひとつだけ。
後ろには人が並んでいて、スマホを取り出して翻訳機で悠長にコミュニケーションを取っている暇はなさそうだった。
カードを引っ込めて、全部現金で払おうか…?
そんな感じでオドオドしていると、困っている様子を察したのか、日本語の分かる韓国人男性がフラリと登場。
「これ、チャージしたいんです」と店員さんに伝えてくれた。
そして、なにやらレジと格闘する店員さん。
しかし、T-moneyカードの扱いに慣れていないのか、カードを端末にタッチしたりスキャンしたり差し込んでみたりと、いろいろなアクションを起こす。
「これ、多分タッチするタイプだよ…」と心の中で思いながら、見守る。
すると、どうにかなったらしい。
しかし、なぜか差し出した現金は返された。
T-moneyカードの残高で買えたということか……?
これ以上後ろを待たせるわけにも行かないので、商品を受け取って一旦店を出る。
レシートをくれなかったので、詳細が全然分からない。
もしかして、支払いできないまま商品渡しちゃってない…?
そんな不安がよぎった。
だから、夫がいる席に戻って「T-moneyカード」の残高が見られるアプリをインストールし、チェックしてみた。
すると、夫のT-moneyカードより私のT-moneyカードの残高が少し少なくなっていた。
夫と私は同じ額をチャージしていて、同じ使い方をしている。
だから、差が出ているのはおかしい。
しかし、この差はほんの数十円。
先ほどコンビニで購入した金額は数百円はあっただろうから、それには及ばない。
(韓国ウォンで考えるのが面倒だったので、円表記で許して)
つまり、私のT-moneyカードはさっきのコンビニで無事チャージされ、そこからチャージ分全部とT-moneyカードの残高少しが引かれたということ。
店員さんが返してきたお金は、カードにチャージした分だったので、レジに入れるべきお金だったのだ。
夫に相談してみると「俺だったらラッキーだと思うよ」と言った。
しかし、私は夫よりは真面目な性格であり、バイトでレジの残高が合わなかったときの嫌な感情を知っている。このまま帰国すると、モヤモヤした気持ちを消化できない。
だから、Google翻訳を使い、
「さっきはありがとう。あなたはチャージしてくれましたが、そのお金を私に間違って返しました。このお金はレジ入れてください。」
という文章を韓国語にした。
そして、「もう一回、コンビニ行ってくるわ」といって、先ほどのコンビニに戻り、今度はレジが空いているタイミングでその文章を店員の女の子に見せた。
そうしたら、意味を理解してくれたようで、私が差し出したお金を受け取ってくれた。
長居する意味はなかったので、サッと立ち去った。これで一件落着。
残高が合わずに困り果てた過去の自分も救われた気がした。
しかし、私はもう一つ引っかかることができてしまっていたのだ。
それは、初日に買った「T-money カード」自体の支払いだ。
ベテランのおばさま店員がチャージしてくれたあのカード。
「T-money カード」自体の購入にいくらかかかるはずだが、それを支払った記憶がスッポリ抜けている。
ちゃんと支払えていたと願いたい……
ーーーー
日本では豆腐メンタルで打たれ弱いが、海外だと強くなれる気がする。
気になってネットで調べてみると、社会不安症の人は自分が「よそ者」という位置付けになれる海外だと症状を克服できたりするらしい。
とにもかくにも、自分から問題に立ち向かうことができた良い経験だったと思う。
自分一人では海外に行こうだなんて思わないので、夫にも感謝したい。